【戦国BASARA】ゲームから舞台へ、武将たちが躍動する戦国の世界
伊達政宗や真田幸村が、戦国の世を大胆に駆ける『戦国BASARA』。ゲームから生まれた武将たちは、アニメや舞台、ファンイベントにも活躍の場を広げてきました。
俳優の声と身体で描く舞台では、同じ武将でも公演や配役によって出会い方が変わります。初演から『斬劇』への歩み、政宗と幸村を演じた俳優、宝塚版やバサラ祭とのつながりを知ると、気になる作品を探しやすくなります。
戦国BASARAとは――ゲームから広がった武将たち
『戦国BASARA』は、カプコンが2005年に第1作を発売したアクションゲームのシリーズです。戦国武将や歴史上の出来事を題材にしながら、人物や武器、戦い方に独自のアレンジを加えています。
舞台で気になった伊達政宗や真田幸村を、ゲームやアニメでも追いかけられるのが、このシリーズの楽しみの一つです。2009年にはテレビアニメの放送が始まり、同年7月には東京ドームシティのシアターGロッソで舞台の初演が行われました。
初演の脚本・演出は西田大輔さん。のちに宇治川まさなりさんによる公演や、ヨリコジュンさんが構成・演出・映像を手がける『斬劇』へと展開します。舞台のタイトルや制作陣を知ることも、作品を選ぶ手がかりになります。カプコンの舞台化発表
舞台の歩みを公演年でたどる
舞台には、ゲームのタイトルをもとにした作品と、人物や出来事を副題にした作品があります。次の表は公演年の順に並べたものです。『戦国BASARA3』が『戦国BASARA2』より先に舞台化されるなど、ゲームの数字と公演の順番が異なる点も面白いところです。
初演から『戦国BASARA4』まで
| 年 | 舞台作品 |
|---|---|
| 2009年 | 舞台『戦国BASARA』 |
| 2010年 | 舞台『戦国BASARA』~蒼紅共闘~ |
| 2011年 | 舞台『戦国BASARA3』 |
| 2012年 | 舞台『戦国BASARA2』 |
| 2012年 | 舞台『戦国BASARA3』―瀬戸内響嵐― |
| 2013年 | 舞台『戦国BASARA3 宴』 |
| 2013年 | 舞台『戦国BASARA3 宴弐』―凶王誕生×深淵の宴― |
| 2014年 | 舞台『戦国BASARA3』―咎狂わし絆― |
| 2014年 | 舞台『戦国BASARA4』 |
初期の作品を探すときは、『蒼紅共闘』『瀬戸内響嵐』『宴』といった副題まで見てみてください。同じ『3』を冠した公演でも、どの作品なのかを区別できます。初演からの流れはカプコンの2014年年報の公演一覧、2014年の『4』は大千秋楽のライブ・ビューイング発表でも紹介されています。
クロスオーバーと『斬劇』への展開
| 年 | 舞台作品・企画 |
|---|---|
| 2015年 | 舞台『戦国BASARA vs Devil May Cry』 |
| 2016年 | 舞台『戦国BASARA4 皇』 |
| 2016年 | 斬劇『戦国BASARA4 皇』本能寺の変 |
| 2017年 | 斬劇『戦国BASARA』関ヶ原の戦い |
| 2017年 | 斬劇『戦国BASARA』小田原征伐 |
| 2018年 | 斬劇『戦国BASARA』第六天魔王 |
| 2018年 | 斬劇『戦国BASARA』蒼紅乱世――『紅』未来への誇り/『蒼』THE PRIDE |
| 2019年 | 斬劇『戦国BASARA』天政奉還 |
| 2020年 | 斬劇『戦国BASARA』豊臣滅亡――発表された企画。全公演中止 |
2016年の『本能寺の変』からは『斬劇』の名を掲げ、ヨリコジュンさんが構成・演出・映像を担当しました。殺陣と映像を組み合わせる舞台表現に目を向けると、ゲームからどのように世界を広げてきたかも楽しめます。日本2.5次元ミュージカル協会の公演紹介
『天政奉還』は、舞台化10周年にあたる2019年の公演です。『蒼紅乱世』の『紅』『蒼』のように一つの題名に複数の演目がある公演や、『豊臣滅亡』のように中止になった企画もあるため、副題と公演の状況を合わせて見ると探しやすくなります。
政宗・幸村の配役から、気になる公演を探す
伊達政宗と真田幸村は、多くの舞台作品で入口になる武将です。初演や転機となった公演を例に、二人を演じた俳優を並べました。
| 公演 | 伊達政宗 | 真田幸村 |
|---|---|---|
| 2009年の初演 | 久保田悠来 | 片岡信和 |
| 2010年『蒼紅共闘』 | 久保田悠来 | 細貝圭 |
| 2016年1〜2月 舞台『戦国BASARA4 皇』 | 塩野瑛久 | 松村龍之介 |
| 2019年『天政奉還』 | 眞嶋秀斗 | 松村龍之介 |
| 2020年『豊臣滅亡』の発表配役(全公演中止) | 武子直輝 | 前田隆太朗 |
細貝圭さんの真田幸村から舞台を知った方には、初期の公演を振り返る楽しみがあります。久保田悠来さんも、当時の公式ブログで、2010年に細貝圭さんを迎えた『蒼紅共闘』などを振り返っています。細貝圭さんのプロフィールや活動のお知らせは、現在の公式サイトで読めます。
2019年『天政奉還』では、眞嶋秀斗さんと松村龍之介さんが政宗・幸村を演じました。同作には石田三成役の沖野晃司さん、徳川家康役の永田聖一朗さんらも参加しています。同じ武将が登場する別公演を比べるときは、役名と俳優名の両方が目印になります。
舞台を楽しむ三つの手がかり
武器と身体の動きに目を向ける
ゲームの武将が持つ武器や、その人物らしい姿勢は、舞台では俳優の身体を通して表されます。どこから相手へ近づくか、武器をどう構えるか、誰と向き合うか。台詞に加えて、立ち回りの組み合わせにも目を向けてみてください。
二人の対決から、周囲の武将へ広げる
政宗と幸村だけでなく、三成と家康、主君と家臣など、公演ごとに気になる関係は変わります。好きな武将が誰と関わる作品なのかを知ると、次に見る一本を選ぶ楽しみが増します。
制作陣や演目の違いを知る
初演の西田大輔さん、『戦国BASARA4 皇』の宇治川まさなりさん、『斬劇』のヨリコジュンさん。演出を手がける人や、公演で扱う出来事にも違いがあります。自分の好きな人物と、気になる舞台表現の両方から作品を探せます。
『豊臣滅亡』――2020年の企画と、全公演中止の記録
斬劇『戦国BASARA』豊臣滅亡は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、全公演が中止になりました。 東京では2020年4月10日〜19日に品川プリンスホテル ステラボール、神戸では4月24日〜26日にAiiA 2.5 Theater KOBEで上演する予定でした。
発表された物語では、豊臣秀吉の死を受けて、石田三成が伊達政宗への報復に向かうことが対立の軸になっています。史実をそのままたどる物語として読むより、『BASARA』の人物たちが何を求めて動くのかに注目すると、作品の前提をつかめます。
構成・演出・映像はヨリコジュンさん、脚本は宮城陽亮さん。発表時の主演は石田三成役の沖野晃司さんでした。次の表は当時発表された配役です。カプコンの配役・物語発表/主催者側の全公演中止案内
| 役名 | 発表キャスト |
|---|---|
| 石田三成 | 沖野晃司 |
| 伊達政宗 | 武子直輝 |
| 真田幸村 | 前田隆太朗 |
| 徳川家康 | 永田聖一朗 |
| 片倉小十郎 | 井上正大 |
| 猿飛佐助 | 松藤拓也 |
| 毛利元就 | 健人 |
| 長曾我部元親 | 白又敦 |
| 大谷吉継 | 寺山武志 |
| 雑賀孫市 | 護あさな |
| 鶴姫 | 出口亜梨沙 |
| 井伊直虎 | 水原ゆき |
| 千利休 | 寿里 |
| 黒田官兵衛 | 伊藤裕一 |

宝塚とクロスオーバー、異なる舞台で出会うBASARA
宝塚花組『戦国BASARA』―真田幸村編―
2013年には、宝塚歌劇団の花組が東急シアターオーブで『戦国BASARA』―真田幸村編―を上演しました。蘭寿とむさん、蘭乃はなさんを中心に、脚本・演出を鈴木圭さんが手がけたミュージカルです。
歌やロマンを加えて武将の世界を描く宝塚版は、『戦国BASARA』の別の舞台化として楽しめます。俳優や制作陣を知っておくと、『斬劇』を探しているのか、宝塚版を探しているのかも分かりやすくなります。カプコンの制作発表/宝塚歌劇の公演史
『戦国BASARA vs Devil May Cry』
2015年には、カプコンの二つのゲームを組み合わせた舞台『戦国BASARA vs Devil May Cry』も登場しました。ダンテ役は鈴木拡樹さん、伊達政宗役は山口大地さん、真田幸村役は松村龍之介さん。構成・演出は宇治川まさなりさんです。
戦国武将と『Devil May Cry』の人物が出会う、クロスオーバーならではの舞台です。同じ政宗や幸村でも、どの世界で誰と共演するかを変えて楽しむ入口になります。日本2.5次元ミュージカル協会の紹介
バサラ祭と、地域にも広がった作品の世界
声優と舞台俳優が集う「バサラ祭」
「バサラ祭」は、ゲームの声優や舞台の俳優らが集うファンイベントです。『戦国BASARA バサラ祭2020〜立春の宴〜』は、2020年2月11日に東京・中野サンプラザで開催されました。朗読やトーク、即興の芝居など、舞台本編とは違う形で武将や出演者を楽しむ催しでした。当日の取材レポート
当時、斬劇からの出演が発表された俳優と役名は次のとおりです。ゲームで声を担当する人と舞台で演じる人、その両方に出会えるのも、こうしたイベントの楽しみです。カプコンの第2弾出演者発表
| 舞台での役名 | 出演者 |
|---|---|
| 石田三成 | 沖野晃司 |
| 徳川家康 | 永田聖一朗 |
| 片倉小十郎 | 井上正大 |
| 山中鹿之介 | 橘龍丸 |
| 黒田官兵衛 | 伊藤裕一 |

岐阜の「戦国ゴーフレット」という地域コラボ
2020年には、岐阜県の若林煎餅による『戦国ゴーフレット』も発表されました。明智光秀と濃姫をパッケージに用い、抹茶といちごの2種類を案内した、当時の地域コラボです。
武将のゆかりの土地と作品を結びつける展開も、『戦国BASARA』の広がりの一つです。舞台の作品名を探す楽しみから、人物のモデルとなった武将や、その土地への関心も広がります。カプコンによる2020年の発売発表
映像では、公演名と出演者を手がかりに
舞台を映像で振り返りたいときは、ゲーム名に加えて、公演の副題と出演者を見ると選びやすくなります。たとえば『天政奉還』は、眞嶋秀斗さんと松村龍之介さんが政宗・幸村を演じた公演です。
同作のDVDは2019年に発売が発表され、本公演に加えて、二人の卒業に焦点を当てた映像なども案内されました。好きな俳優が出演する本公演を見たいのか、舞台裏や特典映像も楽しみたいのかで、注目する内容が変わります。カプコンの『天政奉還』DVD発売案内
舞台の装いと、別のゲーム原作作品にも目を向ける
『BASARA』の武将の髪型や衣裳から、昔の装いにも興味が湧いたら、髷・月代とかつらを整える床山の豆知識もあります。江戸の装いを中心に、髪型と時代劇の見方を紹介する読み物です。
戦国を題材にした別のゲーム原作の舞台では、『信長の野望』の舞台とミュージカルを紹介しています。同じ歴史上の人物が、原作や制作陣の違いでどのように描かれるかを楽しめます。
恋と幻想を重ねたゲームから生まれた『イケメン源氏伝』の舞台『義経ノ章』も、ゲームの人物を演劇で楽しむ別の入口です。
まとめ――好きな武将から、自分の一本へ
『戦国BASARA』の舞台を探すときは、武将の名前、公演の副題、俳優の名前が手がかりになります。初期の舞台から『斬劇』、宝塚版やクロスオーバーまで見比べると、同じ原作から生まれた表現の幅に出会えます。
まずは気になる武将や俳優から、公演を一つ選んでみてはいかがでしょうか。ゲームで知った人物を舞台で追いかけ、舞台で出会った人物を原作で知る。その行き来も、このシリーズを楽しむ方法の一つです。

