【イケメン源氏伝 あやかし恋えにし】義経と由乃の恋、ゲームから舞台へ
あやかしの力で生き延びた源義経と、妖狐に出会った薬師の由乃。『イケメン源氏伝 あやかし恋えにし』は、源頼朝と義経の対立に、恋と幻想を重ねた「イケメンシリーズ」のゲームです。
その義経の物語を舞台にしたのが、矢部昌暉さん主演の『イケメン源氏伝 あやかし恋えにし ~義経ノ章~』。ゲームと舞台では、同じ人物を声や身体で表す人も変わります。物語の前提と配役、2020年の公演や日本橋三越での催事をたどると、作品の広がりが見えてきます。
イケメンシリーズと『イケメン源氏伝』
「イケメンシリーズ」は、サイバードが展開する恋愛ゲームのブランドです。歴史を題材にした作品のほか、王宮や童話、幻想的な世界を舞台にしたタイトルもあります。気になる人物との物語を読み進める楽しみが、シリーズの入口です。イケメンシリーズ公式サイト
『イケメン源氏伝 あやかし恋えにし』は、2019年8月20日にサービスを開始した恋愛シミュレーションゲーム。1192年の鎌倉を背景に、武士、陰陽師、あやかしが関わる物語を描きます。キャラクターデザインは藤未都也さんです。原作ゲームの公式サイト
ゲームではストーリーを読むほか、カードのイラストやボイス、アバターの着せ替え、おでかけといった楽しみも用意されています。舞台で気になった人物を、原作の声やイラストから知ることもできます。サイバードによるゲームの紹介と遊び方
物語の入口――義経、頼朝、由乃を結ぶあやかしの力
舞台『~義経ノ章~』では、薬師の由乃が鎌倉へ向かう途中、傷ついた小狐を助けます。その狐は、人の姿にもなる妖狐・玉藻。由乃は玉藻と契りを交わしたことで、不思議な力を宿すことになります。
一方、頼朝の弟・義経も、烏天狗の鞍馬と契りを交わして生き延び、反乱軍を率いています。玉藻の力を得た由乃が頼朝に協力するようになると、敵対する立場にいる義経との出会いが、二人の関係を変えていきます。
頼朝の幕府、義経の反乱軍、さらに朝廷の思惑も絡むなか、由乃は誰を信じ、自分の道を選ぶのでしょうか。源氏兄弟の争いと、あやかしとの契約、その間で動く恋が重なっていく物語です。
これは、舞台公式のあらすじをもとにした物語の紹介です。義経の生存やあやかしの力は、この作品の創作上の設定として楽しめます。
舞台『~義経ノ章~』の公演と制作陣
初の舞台化作品は、2020年2月14日(金)から2月20日(木)まで、東京・三越劇場で全10公演が上演されました。脚本・演出を担当したのは伊勢直弘さんです。
以下は終了した2020年公演の記録です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 舞台名 | イケメン源氏伝 あやかし恋えにし ~義経ノ章~ |
| 上演期間 | 2020年2月14日(金)~2月20日(木)/全10公演 |
| 会場 | 三越劇場(日本橋三越本店 本館6階) |
| 主演・ヒロイン | 源義経/矢部昌暉(DISH//)、由乃/小槙まこ |
| 原作 | CYBIRD『イケメン源氏伝 あやかし恋えにし』 |
| キャラクターデザイン・原画 | 藤未都也 |
| 原作プロデューサー/原作ゲームシナリオライター | 藤原健太/久里山奈知 |
| 脚本・演出 | 伊勢直弘 |
| 企画・制作 | スーパーエキセントリックシアター |
| 主催 | 舞台「イケメン源氏伝」製作委員会 |
公演はエンディングがA・Bの2パターンで、出演者は共通と案内されていました。舞台公式の公演日程・スタッフ
舞台の配役――源氏兄弟と、由乃を取り巻く人々
舞台公式の出演欄に基づく、2020年公演の主な配役です。人物の説明は作品内の設定をまとめています。

©CYBIRD / 舞台「イケメン源氏伝」製作委員会
| 役名 | 俳優 | 作品内での立場 |
|---|---|---|
| 源義経 | 矢部昌暉(DISH//) | 鞍馬と契りを交わし、幕府への反乱勢力を率いる頼朝の異母弟 |
| 由乃 | 小槙まこ | 自分の店を持つため鎌倉へ向かう薬師。玉藻との契りで力を得る |
| 源頼朝 | 伊阪達也 | 鎌倉幕府を開いた源氏の棟梁。由乃を幕府に招く |
| 玉藻 | 谷佳樹 | 由乃に力を分け与える、九尾の狐 |
| 鞍馬 | 橋本全一 | 義経を救う代わりに、死後の魂を受け取る契約を結んだ烏天狗 |
| 安倍泰親 | 石渡真修 | 朝廷の陰陽寮に所属し、幕府にも協力する陰陽師 |
| 梶原景時 | 宮城紘大 | 頼朝の側近として幕府を支える参謀 |
| 平重衡 | 東将司 | かつて頼朝と敵対し、作品内では同盟関係にある平家の人物 |
| 安達盛長 | 瑛(あきら) | 頼朝と幼い頃から付き合いのある、幕府の猛将 |
| 那須与一 | 荒一陽 | 義経軍の弓の名手。重衡との因縁も持つ |
| 武蔵坊弁慶 | 松川大祐 | 義経を支える忠臣。荒々しさと面倒見のよさを併せ持つ |
アンサンブルには、中野高志さん、三上真司さん、望月祐治さん、高田紋吉さん、宮本親臣さん、渡辺誠也さん、知久継道さん、加納義広さんが出演しました。舞台公式の出演者一覧
原作ゲームの声の出演とは分けて見る
ゲームの声優と舞台の俳優は別の配役です。たとえば義経はゲームでは石田彰さん、舞台では矢部昌暉さん。頼朝はゲームでは福山潤さん、舞台では伊阪達也さんが担当しています。
次の表は、原作の主な登場人物について、当時の公式紹介に載る声の出演を整理したものです。舞台の出演者表と見比べると、同じ人物を異なる表現で楽しめます。
| 原作ゲームの人物 | 声優 |
|---|---|
| 源頼朝 | 福山潤 |
| 梶原景時 | 子安武人 |
| 安達盛長 | 三木眞一郎 |
| 平重衡 | 市川蒼 |
| 玉藻 | 田丸篤志 |
| 源義経 | 石田彰 |
| 武蔵坊弁慶 | 関智一 |
| 那須与一 | 鈴木崚汰 |
| 鞍馬 | 森川智之 |
| 安倍泰親 | 浪川大輔 |
舞台を楽しむ手がかり――敵同士の恋と、人ならざる存在
頼朝に協力する由乃と、反乱軍を率いる義経
舞台の軸になるのは、立場の違う二人の関係です。由乃は頼朝側に身を置き、義経は頼朝を狙う勢力を率います。二人だけの感情に加えて、それぞれが誰と行動しているのかを押さえると、恋と争いが重なる関係を追いやすくなります。
玉藻と鞍馬が変える、人間同士の争い
由乃と義経が得た力には、玉藻と鞍馬との契りが関わっています。とくに鞍馬は、義経が死んだ後の魂を受け取る約束を結んでいます。義経が交わしたこの約束も、人物関係を見るうえでの手がかりになります。
ゲームの人物を、衣裳・声・動きで表す
舞台版では、ゲームのイラストで知った人物を、俳優が衣裳や声、身体の動きで表します。サイバードの公演後のレポートでも、殺陣、歌、喜劇的な場面、アンサンブルの動きが紹介されています。まず雰囲気を知りたい方には、公式が公開するゲネプロ映像があります。
イラストから舞台へ――ビジュアル発表の歩み
舞台化の発表後には、原作のイラストと、衣裳をまとった出演者のビジュアルが順に公開されました。

©CYBIRD / 舞台「イケメン源氏伝」製作委員会
| 発表日 | 公開された内容 |
|---|---|
| 2019年12月22日 | 藤未都也による描き下ろしの舞台版イラストビジュアル |
| 2020年1月11日 | 出演者がそれぞれの役に扮したキャスト別キービジュアル。コメント動画も案内 |
| 2020年1月23日 | キャスト版のメインビジュアル |
原作の絵と舞台の衣裳・配役を見比べられるのも、この作品の楽しみです。これらは2020年公演に向けた発表で、当時のチケット先行受付と一般販売は終了しています。描き下ろしビジュアルの発表・キャスト別ビジュアルの発表・舞台公式のお知らせ
公演期間中には、一部の回でアフタートークやお見送り会も案内されました。アフタートークのMCは松川大祐さん。公演本編とともに、出演者に触れられる催しが組まれていました。
日本橋三越で広がった作品の世界――2020年の終了催事
舞台の上演を記念し、日本橋三越本店ではショップ、ものづくりの講座、甘味とのコラボレーションも企画されました。下記はすべて終了した催事の記録です。ショップと講座、飲食では日程や会場が異なりました。
| 催事 | 期間・日程 | 当時の会場・内容 |
|---|---|---|
| イケメンシリーズショップin日本橋三越本店 | 2020年2月14日~2月17日 | 本館5階。シリーズの缶バッジの販売や、デジタルアート・キャリーケースなどの展示 |
| 三越カルチャーサロンとのコラボ講座 | 2020年2月15日・16日・18日・20日 | 新館9階。『イケメン戦国』と『イケメン源氏伝』にちなんだ小物づくり |
| 榮太樓 雪月花とのコラボ | 2020年2月14日~2月20日 | 本館6階。公演記念メニューとオリジナルステッカーの企画 |
講座では、『イケメン戦国◆時をかける恋』のハーバリウムジェルボールペンと水引細工ブローチ、『イケメン源氏伝』のハーバリウムジェルボールペンとつまみ細工ストラップが案内されました。武将や登場人物をイメージした小物を、自分で作る企画でした。

イラストを見る、舞台を楽しむ、人物をイメージした小物を作る。恋愛ゲームの世界が、観劇や手仕事にも広がった事例です。サイバードの当時の公式案内
ゲームと舞台映像、どちらから楽しむ?
原作の人物や世界観を知りたい方へ
ゲームを始めるなら、『イケメン源氏伝』公式サイトに作品紹介とアプリの案内があります。基本プレイは無料で、一部アイテムは課金制です。対応端末や利用条件は、公式サイトと各ストアに掲載されています。
同じブランドで戦国の人物との恋を楽しみたい方には、『イケメン戦国 時をかける恋 -永縁-』もあります。本能寺の変のさなかにタイムスリップする設定の作品です。源氏伝とは時代も登場人物も異なるため、気になる世界観から選べます。
なお、『イケメン幕末◆運命の恋』は、アプリのサービスが2024年11月に終了した作品です。2026年9月16日には、Webプラットフォーム「Dreamoire」で本編復活を目指すクラウドファンディングが始まりました。実施期間は2026年9月16日~10月19日で、本編などの復活は目標金額の達成が条件です。『イケメン幕末』についての公式発表
舞台を映像で見たい方へ
『~義経ノ章~』の舞台映像は、dアニメストアの作品ページに本編1話として掲載されています。アプリの声の出演とは異なる、矢部昌暉さんや小槙まこさんらによる舞台公演を見られます。利用料金、配信の継続状況、対応機器はサービスの案内で確かめてから選んでください。
短い映像で雰囲気を知りたい方は、舞台公式の動画ページへ。ゲネプロ映像と、各役を演じる出演者のコメント動画がまとめられています。
歴史をもとにした物語を、もう一作
昔の社会を舞台に、新しい人物像や表現を生む楽しさは、時代劇にも通じています。呼び名の背景が気になった方には、時代劇の「時代」とは?があります。旧劇から時代劇へと、映画づくりが変わっていった背景を扱う記事です。
現代から戦国へ入り込む映画なら、『ブレイブ ‐群青戦記‐』も。こちらは、高校生たちが部活で身につけた力を使い、仲間の救出を目指すサバイバルアクションです。
まとめ――同じ人物の恋を、異なる表現で楽しむ
『イケメン源氏伝 あやかし恋えにし』は、源氏兄弟の対立に、あやかしの力と恋愛を重ねた作品です。舞台『~義経ノ章~』では、義経と由乃の関係を、俳優の声や動き、舞台ならではの構成で描きました。
原作のイラストやボイスから好きな人物を探すのも、舞台映像から物語に触れるのも、それぞれの入口になります。まずは気になる人物の立場を押さえて、義経と由乃を取り巻く関係をたどってみてください。

