【防災・生活対策】地震に備える避難先と徒歩経路の確認|持ち出しの準備も整理
地震への備えとして、避難先の名前を一つ知っているだけで十分でしょうか。緊急時に身を守る場所と、その後に滞在する施設では役割が異なります。平時のうちに、居住地の自治体が示す情報で、行き先の種類、経路、持ち出しを確認しておきましょう。
地震が起きたら全員が避難所へ行くのか
地震後の行き先は、住まいや周囲の状況によって変わります。内閣府の令和8年版防災白書は、自宅で身の安全を確保できるようにする備えと、避難場所・避難経路の事前確認を挙げています。避難所へ向かうことだけを前提にせず、自宅の安全、周辺の危険、居住地の自治体が出す情報を確かめる視点が必要です。
指定緊急避難場所と指定避難所の違い
内閣府の説明では、「指定緊急避難場所」は災害の危険から命を守るために緊急的に避難する場所で、地震など災害の種類ごとに市町村長が指定します。一方、「指定避難所」は、避難してきた人が一定期間滞在する施設などで、災害種別に限らず指定されます。同じ施設が両方を兼ねる場合もあります。緊急避難場所については、地震に対応する指定かを確認しましょう。
居住地の自治体情報から候補を確認する
まず、居住地の自治体が公開する防災情報で、自宅周辺の指定緊急避難場所と指定避難所を探します。国土地理院のデータ案内でも、市町村が登録・公開に同意した施設を地図上で閲覧できます。指定緊急避難場所は地震、津波など災害種別を分けて表示できるため、地図上の印だけで判断せず、対象となる災害を見てください。
国土地理院が表示するのは、市町村が登録・公開に同意したデータです。候補を見つけたら、居住地の自治体の最新の防災マップや案内で、指定内容と利用上の条件を確認しましょう。沿岸部など津波の危険がある地域では、地震への備えと併せて津波に対応する指定緊急避難場所も平時に確認する必要があります。
平時に徒歩経路の危険箇所を確かめる
消防庁の地震防災マニュアルは、避難所までの道が地震時には普段と違って通れない場合があることを示し、平時に実際に歩いて危険箇所を把握することや、地図に書き込むことを勧めています。候補の行き先までの道を、普段の移動で無理のない範囲で確認しておくと、地図だけでは分からない点に気づけます。
歩いて確かめた経路も、地震後の安全を保証するものではありません。徒歩で移動できるかどうかも、本人の状態、周囲の被害、自治体などからの情報によって判断が変わります。この記事で全国共通の経路や移動方法を指定することはできません。
持ち出しと家族の条件を見直す
消防庁の非常持出品の案内は、避難先での生活に必要なものを準備し、非常持出袋などを持ち出せる場所に備えるよう勧めています。何が必要かは一人ひとり異なります。家族の人数や年齢、日常的に使う薬や補助具など、自分の生活に欠かせないものを平時に点検しましょう。
食料や水の詳しい量・商品選びよりも、ここでは「避難先を確認したとき、持ち出せるものも確認できているか」を考えます。内閣府の防災白書も、すぐ必要になるものや、ないと困るものを考えて非常持出品を事前に用意し、避難場所・経路を確認するよう述べています。
事前に決めた経路を固定しない
平時に決めた行き先や経路は、判断の材料です。地震後にそのまま使えるとは限りません。消防庁の地震防災マニュアルも、普段の道が通れない場合があると注意を促しています。実際の避難は、その場の危険と、地域の災害種別ごとの案内に応じた判断が必要です。
平時には自治体の防災情報を開き、「地震に対応する指定緊急避難場所」「滞在する場合の指定避難所」「そこまでの経路」を分けて確認するところから始められます。差し迫った危険があるときに、この事前確認の順番を待つための手順ではありません。

