『明治維新に不都合な「新選組」の真実』情報・軍事・組織から考える新選組
新選組というと、剣を手に戦う隊士や、近藤勇・土方歳三を中心とする物語を思い浮かべる人もいるでしょう。その関心を、情報の集め方、武器と訓練、組織の成り立ちへ広げる入口になるのが、吉岡孝著『明治維新に不都合な「新選組」の真実』です。
本書は新選組を軍事・情報・組織の観点から検討する歴史書。ここでは出版社の紹介と公開目次をもとに、どんな疑問を持つ人に向いたテーマがあるのかを案内します。
『明治維新に不都合な「新選組」の真実』の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | 明治維新に不都合な「新選組」の真実 |
| 著者 | 吉岡孝 |
| 出版社 | ベストセラーズ |
| シリーズ | ベスト新書604 |
| 刊行 | 2019年10月 |
| ISBN | 978-4-584-12604-2 |
吉岡孝は、日本近世史を専門とする國學院大學文学部史学科教授です。内容は出版社提供の紹介・目次、書誌は国立国会図書館サーチ、著者については國學院大學の研究者情報を参照できます。
情報・軍事・組織という三つの問い
情報:戦う前に何を知ろうとしたのか
公開目次では、山崎烝の情報活動が取り上げられています。刀による戦いに加え、情報を集める仕事に関心がある人に関わるテーマです。隊士個人の活躍から、活動を支える役割へ目を広げる入口になります。
軍事:剣術のイメージと武器・訓練
出版社の紹介は銃器への関心を示し、目次には洋式調練や戊辰戦争が挙げられています。剣術に秀でた集団というイメージから、武器や訓練の変化へ目を移したい人に関わるテーマです。新選組の戦い方を、時期ごとに追いたいときの選択肢になります。
組織:隊規や所属の関係を考える
浪士組、京都守護職、隊規も目次に見られる題材です。新選組がどのような枠組みの中で活動したのか、集まった人々がどう統制されたのかに関心がある人の入口になります。隊規をめぐる話から、組織の成り立ちや周囲との関係へ読み進めたい人にも関わるテーマです。
浪士組から戊辰戦争へ、時系列と隊士の記憶
出版社の紹介では、原資料を用い、出来事を時間の順序に沿って捉える方針が示されています。目次も浪士組から池田屋、さらに戊辰戦争へと及びます。特定の事件だけを知りたい人に加え、新選組の活動がどう移り変わったのかを考えたい人の選択肢になります。
たとえば、京都での活動に関する疑問と、戊辰戦争期の軍事に関する疑問では、見るべき状況が異なります。同じ「新選組」の名でも、時期を意識して読むことで、ある場面の姿を全期間に当てはめずに考えられます。
巻末には、中島登の『戦友姿絵』が収録されています。隊士を描いた資料にも関心があるなら、本文の議論と合わせて注目したい部分です。組織の動きを追うだけでなく、隊士を伝える資料にはどんな形があるのか、という関心から本へ入ることもできます。
創作の新選組から史料の世界へ
物語で親しんだ人物について、「実際の活動はどうだったのだろう」と思うことは歴史書を選ぶきっかけになります。本書では、印象に残った事件や人物を入口に、情報・軍事・組織のどの問いを深めたいか考えてみるとよいでしょう。
創作作品にも関心がある方は、漫画を原作とする実写ドラマ『ちるらん 新撰組鎮魂歌』の紹介もどうぞ。こちらは人物や物語を楽しむ作品の案内です。本書とは別の対象として、それぞれの表現の違いに目を向ける楽しみ方ができます。
読む目的と版の選び方
この本を選ぶ前には、知りたいことを一つ挙げてみてください。隊士の情報活動、武器や訓練の変化、組織と隊規、活動の時系列、隊士を描く資料。自分の疑問と公開目次の接点を探すと、読みたい理由が具体的になります。
手元で本文を読むなら、紙の本と電子書籍のどちらが自分の読書に合うかも選ぶポイントです。以下は本書を探すための広告リンクです。Amazonの案内先はKindle版、楽天・Yahooの案内先は書名検索です。購入前に各販売先で対象の書名・著者、紙か電子かという版、価格・在庫などの条件をご確認ください。
新選組について、どの問いを深めたいか
『明治維新に不都合な「新選組」の真実』を選ぶ際は、公開目次と自分の関心を照らし合わせてみてください。出版社が原資料に基づく検討を紹介している本書を、人物や事件への興味を深める読書の候補にしてはいかがでしょうか。

